ノルウェーの異才エーリク・ポッペ監督、『バンチ・オブ・ファイブ(英題)/Schpaaa』(98)、『ハワイ、オスロ(原題)/Hawaii, Oslo』(04)につづく“オスロ三部作”の最終章になる作品です。
物語は、仲間とともにさらった子供を誤って死なせてしまい、服役していたヤンが、刑務所を出るところから始まります。教会のパイプオルガン奏者として働くようになった彼は、聖職者の女性アナと次第に親しくなっていきます。彼女には息子がいて、彼もヤンになついていきます。
そんなある日、ヤンがちょっと目を離した間に、アナの息子が姿を消してしまいます。そこでドラマは視点が切り替わり、かつてヤンが起こした事件で子供を奪われた母親アグネスのドラマが描かれていきます。
レビューのテキストは準備中です。スサンネ・ビア作品が好きな人ははまると思います。ショーン・ペンの『クロッシング・ガード』(95)やダルデンヌ兄弟の『息子のまなざし』(02)を連想させたりもします。
主演は、『コン・ティキ』(12)のポール・スヴェーレ・ヴァルハイム・ハーゲン、『未来を生きる君たちへ』(10)、『ロイヤル・アフェア 愛と欲望の王宮』(12)、『愛さえあれば』(12)のトリーネ・ディアホルム、『孤島の王』(10)、『ブラインド 視線のエロス』(14)のエレン・ドリト・ピーターセンですが、いずれの演技も素晴らしいです。あと、スサンネ・ビア作品や『コン・ティキ』の音楽も手がけていたヨハン・セーデルクヴィストが紡ぎ出す、フィリップ・グラスを思わせる繊細でミニマルなサウンドも抑制されたドラマを際立たせ、印象に残ります。
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◆スタッフ◆ |
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監督 |
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エーリク・ポッペ
Erik Poppe |
脚本 |
Harald Rosenlow-Eeg |
撮影 |
Ingeborg Klyve, John Christian Rosenlund |
編集 |
Einar Egeland |
音楽 |
ヨハン・セーデルクヴィスト
Johan Soderqvist |
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◆キャスト◆ |
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Jan Thomas |
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ポール・スヴェーレ・ヴァルハイム・ハーゲン
Pal Sverre Valheim Hagen |
Agnes |
トリーネ・ディアホルム
Trine Dyrholm |
Anna |
エレン・ドリト・ピーターセン
Ellen Dorrit Petersen |
Jens |
Fredrik Grondahl |
Jon M |
Trond Espen Seim |
Malin |
Angelou Garcia |
Selma |
Henriette Garcia |
Menighetforvalter |
Terje Stromdahl |
Sissel |
Anneke von der Lippe |
Tommy |
Frank Kjosas |
Isak |
Jon Vagenes Eriksen |
Fengselsprest |
Stig Henrik Hoff |
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(配給:) |
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