[ストーリー] 1928年、この世に魔法や超能力など絶対に存在しないと確信する英国人マジシャンのスタンリーが、ある大富豪が入れあげている米国人占い師の真偽のほどを見抜いてほしいと友人に頼まれる。すぐさま打倒ペテン師に燃えてコート・ダジュールに乗り込むスタンリーだったが、そこで対面した占い師ソフィは若く美しいうえに、誰からも愛されるチャーミングな女性だった。
しかもまったくトリックが見破れない驚異的なスピリチュアル・パワーを次々と披露するソフィとの対決に敗れたスタンリーは、人生観を根底からひっくり返されたどころか、不覚にも彼女にトキメキさえ感じてしまう。そして皮肉屋の天才マジシャンと天真爛漫な占い師の恋の駆け引きはさらに迷走するのだった――!? [プレスより]
ケイト・ブランシェットにアカデミー賞主演女優賞をもたらした『ブルージャスミン』(13)につづくウディ・アレンの新作です。天才マジシャン、スタンリーを『シングルマン』『英国王のスピーチ』のコリン・ファースが、魅力的な占い師を『ヘルプ 〜心がつなぐストーリー〜』『アメイジング・スパイダーマン』シリーズのエマ・ストーンが演じています。コリン・ファースは『リピーテッド』、エマ・ストーンは『バードマン あるいは(無知がもたらす予期せぬ奇跡)』の公開も控えています。
レビューのテキストは準備中です。とりあえず感想を短く。筆者はどちらかといえば、意地悪で辛辣なアレンの方が好きですが、この新作はけっこう楽しめました。『タロットカード殺人事件』の導入部からは、隠されたものを暴く新聞記者とタネを隠して人々を目を欺くマジシャンという図式が浮かび上がってきますが、スタンリーとソフィの関係はその変奏になっています。
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