[Introduction] 1961年に人類初の有人宇宙飛行を成し遂げた旧ソ連の宇宙飛行士ユーリ・ガガーリン。かつてフランス・パリ郊外に、彼の名を冠した”団地”が存在した。2024年にパリ・オリンピックをにらんだ再開発によって、2019年に取り壊されたガガーリン団地を舞台にした本作は、若き男女の監督ユニット、ファニー・リアタール&ジェレミー・トルイユの長編デビュー作だ。リアタール&トルイユ監督は、解体される前のガガーリン団地で撮影を行い、そこに暮らすさまざまなルーツを持つ移民たちの姿、線路や橋などの印象的なロケーションをカメラに収め、失われゆくコミュニティ、移ろいゆく時代への郷愁を映画に吹き込んだ。
ガガーリン団地を守ろうとする主人公の少年ユーリを、オーディションで見出された新人俳優アルセニ・バティリ、彼が想いを寄せるロマの少女ディアナを、『パピチャ 未来へのランウェイ』『フレンチ・ディスパッチ ザ・リバティ、カンザス・イヴニング・サン別冊』『オートクチュール』のリナ・クードリが演じ、レオス・カラックス作品常連のドニ・ラヴァンが、廃品業者ジェラール役で特別出演している。(プレス参照)
[Story] パリ郊外のイヴリー・シュル・セーヌにそびえ立つ大規模な公営住宅ガガーリン。老朽化したこの建物にはかねてから解体の噂が流れていたが、ここで育った16歳の少年ユーリは、いくつもの大切な思い出が刻まれた場所を守るため、友人らと共に取り壊しを阻止しようと動き出す。自由で快活なロマの少女ディアナに恋心を抱き、彼女や親友フサームとの交流の中で、不器用ながらも少しずつ成長していくユーリ。しかしそんなある日、行政当局の調査によって団地の解体が正式に決定してしまう。次々と住民が立ち退き、母親にも見捨てられたユーリは、深い悲しみの中で途方もないミッションの実行を決意する。それは空っぽになった無人の団地を”宇宙船”に改造し、自分の大切な思い出がつまったこの場所を守り抜くこと。やがて団地が爆破解体される当日、積み重なったユーリの内なる想いが、光をたぐり寄せる...。
ニューズウィーク日本版の筆者コラム「映画の境界線」で本作を取り上げています。その記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。
● 消えゆくパリ郊外のガガーリン団地、若者の孤独 |
『GAGARINE/ガガーリン』 |
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◆スタッフ◆ |
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監督/脚本 |
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ファニー・リアタール、ジェレミー・トルイユ
Fanny Liatard, Jeremy Trouilh |
撮影監督 |
ビクター・シギーン
Victor Seguin |
編集 |
ダニエル・ダルモン
Daniel Darmon |
音楽 |
アミン・ブハファ、イェフゲニ・ガルベリン、サーシャ・ガルペリン
Amin Bouhafa, Evgueni Galperine, Sacha Galperine |
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◆キャスト◆ |
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ユーリ |
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アルセニ・バティリ
Alseni Bathily |
ディアナ |
リナ・クードリ
Lyna Khoudri |
フサーム |
ジャミル・マクレイヴン
Jamil McCraven
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ダリ |
フィネガン・オールドフィールド
Finnegan Oldfield
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ファリ |
ファリダ・ラウアジ
Farida Rahouadj
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ジェラール |
ドニ・ラヴァン
Denis Lavant |
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(配給:ツイン) |
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