ヴァージニア州南西部をホームグラウンドにするストリング・バンド、ブラック・トゥイグ・ピッカーズの4枚目のアルバムです。その中核を担っているのは、マイク・ギャングロフ。彼が90年代前半に結成したペルト(Pelt)とこの新しいバンドの一見極端に見える方向性の違いについては、ファースト・アルバム『ノース・フォーク・フライヤー』レビューで簡単に触れました。
本作でも、アパラチアン・マウンテン・ミュージックを中心とした伝統を見直し、新たな光をあてるという方向に変化はありませんが、これまでの3作とはトリオを中心とするメンバーに違いがあります。これまでフィドルとヴォーカルを担当していたラルフ・ベリエ・Jr.が抜け、新たにネイサン・ボウルズが加入し、ウォッシュボード、パーカッション、ヴォーカルを担当しています。
だからといって、伝統的な音楽に欠かせないフィドルがなくなるわけではありません。ギャングロフはもともとフィドルもこなすマルチインストゥルメンタリストで、このアルバムでは彼がフィドルのパートを担っています。新加入のボウルズは、ギャングロフが知人から紹介された若者で、もともとずっとピアノを習い、バンドでドラムを叩いたりしていましたが、ギャングロフと意気投合し、スパイラル・ジョイ・バンド、ペルトにつづいてこのブラック・トゥイグ・ピッカーズでもともに活動するようになりました。
ボウルズが担当するウォッシュボードは一見、地味に見えますが、たとえばエレファント・リバイバルのボニー・ペインのプレイを見れば、使い方しだいでサウンドが豊かになることがわかります。ハレイ・フォー・ザ・リフ・ラフのフロントウーマン、アリンダ・リーは、ニューオーリンズにたどり着いて、ザ・デッド・マンズ・ストリート・オーケストラというグループに加わったときにはウォッシュボードを担当していました。彼女はその後、バンジョーの魅力に目覚めていきますが、そこのところはボウルズも似ています。ブラック・トゥイグ・ピッカーズに溶け込んだボウルズは、ギャングロフともうひとりのメンバー、イサク・ハウェルからバンジョーを習うように後押しされ、クローハンマー奏法を身につけていきます。
本作では、マイク・ギャングロフ、イサク・ハウェル、ネイサン・ボウルズのほかに、チャーリー・パー、レーン・プレッカーらが参加しています。
レビューのテキストは準備中です。
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◆Jacket◆ |
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◆Track listing◆ |
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01. |
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Crossing The James |
02. |
Rattletrap |
03. |
Cherry River Line |
04. |
Last Kind Word Blues |
05. |
Glory In The Meeting House |
06. |
At The Head Of Every Creek |
07. |
Stay All Night |
08. |
Boatsman |
09. |
Paint Bank |
10. |
Walking In The Parlor |
11. |
Callahan |
12. |
Train 45 |
13. |
Never Miss Your Mama |
14. |
Twin Sisters |
15. |
Sally Coming Through The Rye |
16. |
Old-time Fire On The Mountain |
17. |
Old Joe Clark |
18. |
Old Joe Bone |
19. |
Frosty Morning |
20. |
P.E.A. Vine Blues |
21. |
Crossing The James |
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◆Personnel◆ |
The Black Twig Pickers: Mike Gangloff - vocals, resonator guitar, banjo, fiddle; Isak Howell - vocals, guitar, harp; Nathan Bowles - vocals, washboard, percussion;
Charlie Parr, Lane Prekker ; |
(VHF Records) |
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