ノース・フォーク・フライヤー
/ ブラック・トゥイグ・ピッカーズ
North Folk Flyer / The Black Twig Pickers (2001)


 
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(初出:)

 

 

ドローンを主体としたフリーフォームなサウンドの探求から
アパラチアン・マウンテン・ミュージックというルーツへ

 

 ブラック・トゥイグ・ピッカーズは、90年代前半に結成されたドローン・ミュージックのグループ、ペルト(Pelt)の中核を担ってきたマイク・ギャングロフが新たに始めたストリング・バンドです。ヴァージニア州南西部を拠点に活動しています。

 『ノース・フォーク・フライヤー』は彼らのファースト・アルバムになります。メンバーは、マイク・ギャングロフ(banjo, vocals)、イサク・ハウェル(guitar, harmonica, vocals)、ラルフ・ベリエ・Jr.(violin, vocals)の3人です。

 アルバムにはオリジナルも含まれていますが、大半はトラディショナル・チューンです。ドローンを主体に即興やノイズを駆使して独自の世界を切り拓いたペルトから、トラディショナルの探求への転換は極端な印象を与えるかもしれません。しかし、ギャングロフはペルトの時代からすでにアマラチアン・マウンテン・ミュージックに傾倒していて、バンジョーをこなしていました。だから、ペルトのサウンドの根底にあったものが、前面に表れたと見ることもできます。

 ただしこれは埋もれた伝統の単なる再現ではありません。グローバリズムとローカリズムによって、音楽が大きく二分されていく時代のなかで、明確にローカリズムを意識し、伝統を更新し、新たな領域を切り拓く試みともいえます。実際、彼らのアンサンブルには、ヒプノティックな作用を及ぼしそうな瞬間があります。田舎が田舎であることが、音楽を通して全面的に肯定されている国でなければこのような方向性はなかなか成り立たないかもしれません。

 レビューのテキストは準備中です。


◆Jacket◆
 
◆Track listing◆

01.   Spike Driver's Blues
02. Sail Away Ladies
03. Poor Boy Long Ways From Home
04. Isak's Blues No 1
05. Get Along Home Cindy
06. Cold, Frosty Morning
07. Reuben's Blues
08. Lonesome Clinch Mountain
09. Ebeneezer
10. Two White Horses In A Line
11. Rambling Hobo
12. Angelina Baker
13. Isak's Blues No 2
14. Fair And Tender Ladies
15. Little Sadie
16. Great Valley Mine
17. Train On The Island

◆Personnel◆

The Black Twig Pickers: Mike Gangloff - banjo, vocals; Isak Howell - guitar, harmonica, vocals; Ralph Berrier - violin, vocals;

(VHF Records)
 

 

 

(upload:2016//)
 
 
《関連リンク》
The Black Twig Pickers | Thrill Jockey
The Black Twig Pickers | facebook
A Conversation With The Black Twig Pickers
| Uprooted Music Revue
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