◇◇ジャン=ピエール&リュック・ダルデンヌ/Jean-Pierre & Luc Dardenne◇◇

 

兄のジャン=ピエールは1951年4月21日、弟のリュックは1954年3月10日にベルギーのリエージュ近郊で生まれる。リエージュは工業地帯であり、労働闘争のメッカでもあった。ジャン=ピエールは舞台演出家を目指して、ブリュッセルへ移り、そこで演劇界、映画界で活躍していたアルマン・ガッティと出会う。その後、ふたりはガッティの下で暮らすようになり、芸術や政治の面で多大な影響を彼から受け、映画製作を手伝う。原子力発電所で働いて得た資金で機材を買い、労働者階級の団地に住み込み、土地整備や都市計画の問題を描くドキュメンタリー作品を74年から製作しはじめる。同時に75年にはドキュメンタリー製作会社「Derives」を設立する。
78年に初のドキュメンタリー映画“Le Chant du Rossignol”を監督し、その後もレジスタンス活動、ゼネスト、ポーランド移民といった様々な題材のドキュメンタリー映画を撮りつづける。86年、ルネ・カリスキーの戯曲を脚色した初の長編劇映画「ファルシュ」を監督、ベルリン、カンヌなどの映画祭に出品される。92年に第2作「あなたを想う」を撮るが、会社側の圧力による妥協の連続で、ふたりには全く満足できない作品となってしまう。
前作での失敗に懲りた彼らは、第3作『イゴールの約束』では決して妥協することのない環境で作品を製作、カンヌ国際映画祭国際芸術映画評論連盟賞をはじめ、多くの賞を獲得するなど、世界中で絶賛された。続く第4作『ロゼッタ』ではカンヌ国際映画祭で最高賞にあたるパルムドール大賞と主演女優賞を受賞、本国ベルギーでの成功はもとより、フランスでも100館あまりで公開され大きな反響を呼んだ。さらに2002年、第5作『息子のまなざし』でもカンヌ国際映画祭で主演男優賞とエキュメニック賞特別賞をW受賞する。また05年カンヌ国際映画祭にて第6作『ある子供』では史上5組目(他4組はフランシス・F・コッポラ、ビレ・アウグスト、エミール・クストリッツァ、今村昌平)の2度目のパルムドール大賞受賞者となる。第7作『ロルナの祈り』では08年のカンヌ国際映画祭において脚本賞を受賞、そして本作『少年と自転車』は11年の同映画祭グランプリを受賞。史上初の5作連続主要賞受賞の快挙を成し遂げた。

(『少年と自転車』プレスより引用)


▼ アデル・エネル、オリヴィエ・ボノー、ジェレミー・レニエ共演の『午後8時の訪問者』(16)は、2017年4月8日(土)よりヒューマントラストシネマ有楽町、新宿武蔵野館ほか全国順次ロードショー。

▼マリオン・コティヤール、ファブリツィオ・ロンジォーネ、カトリーヌ・サレ共演の『サンドラの週末』(14)は、2015年5月23日(土)よりBunkamura ル・シネマ、ヒューマントラストシネマ有楽町ほか全国ロードショー!


午後8時の訪問者 (2016) The Unknown Girl (2016) on IMDb
サンドラの週末 (2014) Two Days, One Night (2014) on IMDb
少年と自転車 (2011) The Kid with a Bike (2011) on IMDb
■ ロルナの祈り (2008) The Silence of Lorna (2008) on IMDb
ある子供 (2005) L'enfant (2005) on IMDb
ある子供 (2005)・インタビュー
息子のまなざし (2002) The Son (2002) on IMDb
■ ロゼッタ (1999) Rosetta (1999) on IMDb
ロゼッタ (1999)・インタビュー
イゴールの約束 (1996)  La Promesse (1996) on IMDb
イゴールの約束 (1996)・インタビュー

 
 
 
 
 
 
 

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