[Introduction] テッド・チャンの短篇「あなたの人生の物語」を映画化した『メッセージ』でSFにも踏み出したカナダの異才ドゥニ・ヴィルヌーヴが手がけた『ブレードランナー』の続編。前作から30年後の世界が描かれる。主人公である新型レプリカントのブレードランナーKをライアン・ゴズリング、再登場する前作の主人公リック・デッカードをハリソン・フォード、Kの恋人になるウォレス社製のホログラム、ジョイをアナ・デ・アルマス、Kの上司ジョシをロビン・ライト、新型レプリカントの開発者ウォレスをジャレッド・レト、ウォレスの右腕となる新型レプリカント、ラヴをシルヴィア・フークス、旧型レプリカントのリーダー、フレイザをヒアム・アッバス、Kに接近する娼婦マリエットをマッケンジー・デイヴィスが演じる。
[Story] 2049年、ネクサス8型レプリカントを製造していたあのタイレル社は、レプリカントが何度も反乱を起こしたために、製造停止に追い込まれて倒産。今では、その資産を買い取った企業家ウォレスが、従順なネクサス9型を製造している。そして、寿命制限のないネクサス8型の残党は、“解任”の対象となって追跡されている。
主人公は、その旧型を追うブレードランナーのK。農場に潜伏していた旧型を解任する任務を果たしたKは、枯木の根元に不審な箱が埋められているのに気づく。回収された箱からは、30年前に埋葬されたと思われるレプリカントの骨が発見される。上司のジョシから骨の調査を命じられたKは、人間とレプリカントをめぐる秩序を崩壊させかねない重大な秘密を解き明かしていくことになる。
ニューズウィーク日本版の筆者コラム「映画の境界線」で本作を取り上げています。その記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ(ネタバレ厳禁だったので、内容にはあまり触れることができませんでしたが...)。
● 異才ドゥニ・ヴィルヌーヴ監督独自の世界が切り拓かれた|『ブレードランナー 2049』
ヴィルヌーヴの最新作『DUNE/デューン 砂の惑星』の劇場用パンフレットに、「ヴィルヌーヴが描き出す“記憶”と“境界”」というタイトルで、本作も含めた旧作を視野に入れた監督論を書いていますので、劇場で新作をご覧になりましたらパンフもぜひお読みください。 |