[ストーリー] 本作は実際のいじめ事件を鋭い洞察力で描いたものである。スウェーデンのヨーテボリ中心部で2006年から2008年にかけて、12歳から14歳の少年グループが他の子どもたちにカツアゲを働くという事件が40件ほど起きる。少年たちは“リトル・ブラザー・ナンバー”や“ブラザー・トリック”と呼ばれる手の込んだ手口を用いていた。それは肉体的な暴力というより、高度なロールプレーイングとギャングのレトリックを用いたものだった。[TIFFプレスより引用]
スウェーデンのリューベン・オストルンド監督が実話にインスパイアされて作り上げた作品。タイトルの『プレイ』が示唆するものは、ミヒャエル・ハネケの『ファニーゲーム(Funny Games)』に呼応しているともいえるし、マチュー・カソヴィッツの『憎しみ』の世界をハネケ的な分析と表現で描いた作品のようでもある。
生理的に拒絶反応を起こすような表現も盛り込まれており、賛否両論あるかと思うが、筆者は引き込まれた。シェルビー・スティールが『黒い憂鬱』で提起しているような問題とも絡む要素がある。
『フレンチアルプスで起きたこと』(レビュー02)が、監督論にもなっていて、本作『プレイ』についても掘り下げていますので、ぜひそちらをお読みください。
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◆スタッフ◆ |
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監督/脚本 |
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リューベン・オストルンド
Ruben Ostlund |
脚本 |
エーリック・ヘンメンドルフ
Erik Hemmendorff |
撮影 |
マリウス・ディブヴァッド・ブランドルド
Marius Dybwad Brandrud |
編集 |
ジェイコブ・シュルシンジャー
Jacob Secher Schulsinger |
音楽 |
ソンダー・ユリアーンス
Saunder Jurriaans, Danny Bensi |
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◆キャスト◆ |
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アナス |
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アナス・アブディラーマン
Anas Abdirahman |
セバスチャン |
セバスチャン・ブリケット
Sebastian Blyckert |
ヤニク |
ヤニク・ディアキィテー
Yannick Diakite |
アレックス |
セバスチャン・ヘグマル
Sebastian Hegmar |
アブディ |
アブディアジズ・ハイロウ
Abdiaziz Hilowle |
ナナ |
ナナ・マヌ
Nana Manu |
ヨーン |
ヨーン・オーティス
John Ortiz |
ケヴィン |
ケヴィン・ヴァズ
Kevin Vaz |
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(TIFF上映) |
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