プレイ
Play Play (2011) on IMDb


2011年/スウェーデン=デンマーク=フランス/カラー/118分/ヴィスタ/ドルビーデジタル
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(初出:Into the Wild 2.0 | 大場正明ブログ)

 

 

実際のいじめ事件を題材に、鋭い洞察と
長回しによって現代の暴力を炙り出す

 

[ストーリー] 本作は実際のいじめ事件を鋭い洞察力で描いたものである。スウェーデンのヨーテボリ中心部で2006年から2008年にかけて、12歳から14歳の少年グループが他の子どもたちにカツアゲを働くという事件が40件ほど起きる。少年たちは“リトル・ブラザー・ナンバー”や“ブラザー・トリック”と呼ばれる手の込んだ手口を用いていた。それは肉体的な暴力というより、高度なロールプレーイングとギャングのレトリックを用いたものだった。[TIFFプレスより引用]

 スウェーデンのリューベン・オストルンド監督が実話にインスパイアされて作り上げた作品。タイトルの『プレイ』が示唆するものは、ミヒャエル・ハネケの『ファニーゲーム(Funny Games)』に呼応しているともいえるし、マチュー・カソヴィッツの『憎しみ』の世界をハネケ的な分析と表現で描いた作品のようでもある。

 生理的に拒絶反応を起こすような表現も盛り込まれており、賛否両論あるかと思うが、筆者は引き込まれた。シェルビー・スティールが『黒い憂鬱』で提起しているような問題とも絡む要素がある。

 『フレンチアルプスで起きたこと』(レビュー02)が、監督論にもなっていて、本作『プレイ』についても掘り下げていますので、ぜひそちらをお読みください。


◆スタッフ◆
 
監督/脚本   リューベン・オストルンド
Ruben Ostlund
脚本 エーリック・ヘンメンドルフ
Erik Hemmendorff
撮影 マリウス・ディブヴァッド・ブランドルド
Marius Dybwad Brandrud
編集 ジェイコブ・シュルシンジャー
Jacob Secher Schulsinger
音楽 ソンダー・ユリアーンス
Saunder Jurriaans, Danny Bensi
 
◆キャスト◆
 
アナス   アナス・アブディラーマン
Anas Abdirahman
セバスチャン セバスチャン・ブリケット
Sebastian Blyckert
ヤニク ヤニク・ディアキィテー
Yannick Diakite
アレックス セバスチャン・ヘグマル
Sebastian Hegmar
アブディ アブディアジズ・ハイロウ
Abdiaziz Hilowle
ナナ ナナ・マヌ
Nana Manu
ヨーン ヨーン・オーティス
John Ortiz
ケヴィン ケヴィン・ヴァズ
Kevin Vaz
-
(TIFF上映)
 

 

 

(upload:2013//)
 
 
《関連リンク》
『プレイ』 作品情報 (TIFF公式)
リューベン・オストルンド
『フレンチアルプスで起きたこと』(レビュー02) レビュー
■
リューベン・オストルンド
『フレンチアルプスで起きたこと』(レビュー01) レビュー
■
リューベン・オストルンド 『インボランタリー(英題)』 レビュー ■
坂本あゆみ 『FORMA [フォルマ]』 レビュー ■
マイケル・フランコ 『父の秘密』 レビュー ■

 
 
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