[ストーリー] 22歳のヘレーネは、自分の娘よりもペットの犬に愛着を持つ、普通ではない母親と暮らしている。その母親が、父親が誰なのかを決して語ろうとしないため、ヘレーネはバイト先などで常に父親の姿を追い求めている。そんな彼女は、母親の言動と犬の挙動から、地元の劇場で舞台監督を務める男が父親ではないかと思うようになる。
劇場は、次の出し物のために犬を探していた。ヘレーネは母親の犬を連れて劇場を探っているところだったが、奇妙ななりゆきでその犬が出し物に起用されることになる。ところが間もなく、劇場の裏でその犬の死骸が発見され、困り果てたスタッフの前で犬のモノマネをはじめたヘレーネが、犬の役を得ることになるが――。
デンマークのヘンリク・ルーベン・ゲンツ監督が、前作『テリブリー・ハッピー(英題)』(08)につづいて、再びデンマークの作家アーリン・イェブセンの小説を映画化したダーク・コメディです。これまでのレビューで繰り返し書いてきたように、ゲンツ監督は、孤独な(あるいは孤立した)主人公が、偶然の成り行きで異なる世界に踏み出し、新たな関係を築いていくような物語をさまざまなかたちで描いてきましたが、この作品も例外ではありません。ただし、ヘレーネに起こることがすべて現実だとは限りません。
『恋に落ちる確立』(03)のニコラス・ブロ、『モルグ』(94)のロッテ・アンデルセン、『誰がため』(08)のスティーネ・スティーンゲーゼ、『幸せになるためのイタリア語講座』(00)のピーター・ガンツェラーらが、出演しています。
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◆スタッフ◆ |
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監督/脚本 |
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ヘンリク・ルーベン・ゲンツ
Henrik Ruben Genz |
脚本 |
Maja Jul Larsen |
原作 |
アーリン・イェプセン
Erling Jepsen |
撮影 |
Sebastian Blenkov |
編集 |
カスパー・レイク
Kasper Leick |
音楽 |
Kaare Bjerko, Karsten Fundal |
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◆キャスト◆ |
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Helene |
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Sara Hjort Ditlevsen |
Allan |
ニコラス・ブロ
Nicolas Bro |
Mor |
ロッテ・アンデルセン
Lotte Andersen |
Morten |
Soren Ostergaard |
Beate |
スティーネ・スティーンゲーゼ
Stine Stengade |
Steen den Store |
ピーター・ガンツェラー
Peter Gantzler |
Lille Bjorn |
Eddie |
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(配給:) |
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