1970年生まれ。初期短編「Cigarettes & Coffee」をブラッシュアップした『ハードエイト』(96)で長編デビュー。1970年代の米ポルノ業界の内幕を描いた『ブギーナイツ』(97)がヒットしただけでなく、脚本賞ほかアカデミー賞3部門ノミネートされるなど賞レースに躍り出たことから一躍注目される存在となった。その後、トム・クルーズらを起用した『マグノリア』(99)でベルリン国際映画祭金熊賞を受賞したほか、アカデミー賞3部門ノミネート、『パンチドランク・ラブ』(02)ではカンヌ国際映画祭監督賞を受賞し、まだ若く寡作ながら一定の評価を得ることになる。さらに、ダニエル・デイ=ルイスが石油王を演じた『ゼア・ウィル・ビー・ブラッド』(07)はベルリン国際映画祭監督賞受賞のほか、アカデミー賞の作品賞を含む8部門にノミネートされ最優秀男優賞と最優秀撮影賞を受賞、さらに全米映画批評家協会賞など多数の賞を受賞するなど、手掛けた作品のほとんどが各国の映画祭で賞レースに参戦している。本作でもベネチア国際映画祭監督賞を受賞したため、世界3大映画祭であるカンヌ・ベルリン・ベネチアにおいて全ての監督賞に輝いている稀有の監督となった。
(『ザ・マスター』プレスより引用)
▼ ポール・トーマス・アンダーソン監督、アラナ・ハイム、クーパー・ホフマン、ショーン・ペン、トム・ウェイツ、ブラッドリー・クーパー、ベニー・サフディ共演の『リコリス・ピザ』(21)。