[Introduction] インド・マラヤ―ラム語映画界で活躍するジヨー・ベービ監督。『トゥー・ガールズ(英題)/2 Penkuttikal』(16)、『リトル・ゴッド(英題)/Kunju Daivam』(18)につづく長編第3作。前2作は、少年少女が主人公だったが、今回は、故郷の村で便利屋を営むジョセモンと、インドを旅するアメリカ人女性キャシーを主人公にしたロードムービー/コメディ。
ジョセモンを、『ライトニング・ムラリ』(21)のトヴィノ・トーマス(彼は『トゥー・ガールズ(英題)/2 Penkuttikal』にもカメオ出演していた)、キャシーをインディア・ジャーヴィス、ジョセモンの親友アパチャンを、『リトル・ゴッド(英題)/Kunju Daivam』につづく出演になるジョジュ・ジョージ、ジョセモンが旅先で出会い、親しくなるサニーを、同じく前作につづく出演になるシッダータ・シヴァが演じる。
ジョセモンは故郷の村で便利屋を営んでいるが、家族が抱えるローンや妹の学費が重くのしかかり、経済的に困窮している。金策に走ったものの、うまくいかず、ついに亡き父親の思い出がつまった大事なバイクを売る決意をする。そんなとき、親友のアパチャンが、インドを旅するアメリカ人女性キャシーを紹介する。彼女は、インドをあちこち回るためのガイドを探していた。その仕事を引き受ければ、バイクを売らずにすむ。ジョセモンは彼女をバイクに乗せ、タミルナドゥ、カルナタカ、グジャラートなどを経由してジャイプールを目指す旅に出る。ところがそんな旅の途中、彼らが水浴びをしている間に、バイクから金やパスポート、着替えなど荷物がすべて盗まれてしまう。
このキャラクターや設定は、前2作に比べると図式的でひねりがないように思えるが、ジョセモンが、自転車のパンクで立ち往生している男サニーを助け、親しくなるあたりからロードムービーとはひと味違う展開になる。そのサニーを演じるシッダータ・シヴァが、前作の教区司祭役につづいて、なかなかいい味を出していて、ラストまで物語に絡むことになる。 |
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◆スタッフ◆ |
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監督/脚本 |
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ジヨー・ベービ
Jeo Baby |
撮影 |
シヌ・シダース
Sinu Sidharth |
編集 |
ラーマン・ムハメド・アリ、プレジシュ・プラカーシュ
Rahman Muhammed Ali, Prejish Prakash |
音楽 |
ゴピ・サンダル
Gopi Sundar |
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◆キャスト◆ |
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ジョセモン |
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トヴィノ・トーマス
Tovino Thomas |
キャシー |
インディア・ジャーヴィス
India Jarvis |
アパチャン |
ジョジュ・ジョージ
Joju George
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サニー |
シッダータ・シヴァ
Sidhartha Siva
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カタン |
ベイジル・ジョセフ
Basil Joseph
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カタンの母 |
ポーリー・ヴァルサン
Pauly Valsan |
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(配給:Netflix) |
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