◇◇ジョン・セイルズ/John Sayles◇◇

 

1950年9月28日、ニューヨーク州スケナクタディーに教師の息子として生まれる。平均的なブルーカラーの街で過ごした少年時代のお気に入りはジャック・ロンドンの小説とTVの「アンタッチャブル」そしてゴスペルだった。高校時代はバスケットボール等のスポーツに励み、奨学金を得て進学したボストンのウィリアムズ大学では心理学を専攻。その後、国内を旅しつつ病院の看護人から日雇い労働者、肉屋の包装係等あらゆる職業を経験。傍ら、ネルソン・オルグレンの本に影響されて小説を書き始め、初の短編「I-80 Nebraska」(75)はO・ヘンリー短編賞に輝いた。
映画界へは脚本家として進出し、それで得た資金で80年、ベトナム反戦運動に加わった仲間たちの再会を描いた監督第1作『セコーカス・セブン』を発表。以来アメリカの主流から外れた人々に視点を定め、『リアンナ』(83)ではレズビアンとして自己発見していく主婦を、『ベイビー・イッツ・ユー』(83)では60年代階級差に翻弄される初恋を静かに見つめてみせた。しかし『ベイビー・イッツ・ユー』の最終的な編集権をめぐってパラマウントと対立後はインディーな映画作りを貫き、黒人E.T.の目を通して現代を描いたカルト・ヒット作『ブラザー・フロム・アナザー・プラネット』(84)、20年代の鉱山労働争議を題材にして西部劇ばりのスケールを感じさせた『メイトワン』(87)、米野球史上の汚点“ブラック・ソックス・スキャンダル”を巡る選手たちのそれぞれの立場に迫った『エイトメン・アウト』(88)と、80年代アメリカン・インディペンデント映画の波を先導してきた。そして91年、30人以上もの主要登場人物が現代都市の諸相を紡ぎ出す、まさにセイルズ的映画作りの集大成ともいえる『希望の街』を発表するとともに、小説の方でも大作「Los Gusanos」が絶賛を博した。

(『希望の街』プレスより引用)


▼リサゲイ・ハミルトン、ヨロンダ・ロス、エドワード・ジェームズ・オルモス、ヒラリー・バラフォード共演の『Go For Sisters』(13)。


カーサ・エスペランサ (2003)
ガールファイト (2000) ※製作総指揮
フィオナの海 (1994)
希望の街 (1991)

 
 
 
 
 
 
 
 

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