◇◇バフマン・ゴバディ/Bahman Ghobadi◇◇

 

1968年2月1日、イラン・イラク国境近くのクルディスタンの町、バネーに生まれる。88年からラジオ局で働きながら、自主映画製作グループに加わり、短編映画の製作に参加する。92年にテヘランに移り、93年からイラン放送学校で映画製作を学ぶ。しかし学校には最後まで通えず、むしろ当時働いていたデイケア・センターで子どもたちを撮影したり、主に友人らを題材に10本以上の短編を製作することで技術を磨いていった。その短編作品は国内外の映画祭で上映され、クルド山岳地帯で撮影した「Life in Fog(霧の中の人生)」(1999)はクレルモンフェラン映画祭で審査員特別賞を受賞している。またクルド地方で撮影したアッバス・キアロスタミ監督の『風が吹くまま』(99)ではチーフ助監督を務め、サミラ・マフマルバフ監督の『ブラックボード 背負う人』(2000)では主演俳優の一人として出演した。初の長編監督作は、イラン映画史上初のクルド語長編映画となった『酔っぱらった馬の時間』(2000)で、カンヌ国際映画祭(監督週間)部門に選ばれ、カメラドール(新人監督賞)と国際批評家連盟賞をダブル受賞。続く長編第2作『わが故郷の歌』(2002)もカンヌ国際映画祭(ある視点)部門に出品。ふたたび高い評価を得た。2003年、イラク戦争終結後のイラクに入り、ドキュメンタリー『War is over?!...』を製作。長編3作目となる『亀も空を飛ぶ』(2004)をイラク領クルド人自治区で撮影し、現代の叙事詩といえるスケールで世界を圧倒、サンセバスチャン国際映画祭グランプリをはじめ数々の賞に輝き、米アカデミー賞外国語映画賞のイラン代表にも選ばれた。長編第4作目の『Half Moon(半月)』(2006)はイラクのクルド人自治区でコンサートを開くため、イラン側から国境を越えようとする音楽家達のロードムービー。本作を最後にイランを離れ、現在、海外に居住。

(『ペルシャ猫を誰も知らない』プレスより引用)


▼ビーローズ・ヴォソーギ、モニカ・ベルッチ主演の『Fasle kargadan/Rhino Season(原題/英題)』(12)は、『サイの季節』のタイトルで東京フィルメックスで上映。


ペルシャ猫を誰も知らない (2009)
ペルシャ猫を誰も知らない (2009)・インタビュー
半月〜ハーフムーン〜 (2006)
亀も空を飛ぶ (2004)
わが故郷の歌 (2002)
酔っぱらった馬の時間 (2000)
ブラックボード 背負う人 (2000) ※出演

 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

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