[ストーリー] 1980年、湿地帯が広がるスペインのディープサウス。収穫を控え、祭が行なわれているある晩、両親と暮らす16歳と15歳の姉妹が失踪する。彼女たちを探し出すために、マドリードからフアンとペドロというふたりの刑事が呼ばれる。それから間もなく、少女たちの無惨な遺体が発見される。
フアンとペドロはまったくタイプが違う刑事だ。フアンは暴力も辞さず、強引な捜査を進める。ペドロは物証を細部まで調べ、筋道をたてて謎を解こうとする。彼らは対立しながらも新たな事実をつかみ、捜査は過去にさかのぼり、連続殺人事件へと発展していく。
『ユニット7/麻薬取締第七班』(12)につづくアルベルト・ロドリゲス監督の新作です。スペインのアカデミー賞と呼ばれるゴヤ賞で10冠に輝いた話題作です。
記事のタイトルにも明記しましたが、時代背景、主人公、事件、状況、ストーリー、スタイルなどが、ポン・ジュノ監督の傑作『殺人の追憶』を想起させます。『殺人の追憶』では、軍事政権下、民主化運動に揺れる韓国の農村で連続強姦殺人事件が起こり、対照的なふたりの刑事が捜査に乗り出し、歴史の闇に引き込まれていきます。『マーシュランド』では、民主化が進行しつつもフランコ独裁体制の影響が色濃く残るスペインのディープサウスで少女が惨殺される連続殺人事件が起こり、対照的なふたりの刑事が捜査に乗り出し、歴史の闇に引き込まれていくことになります。この映画では、刑事も歴史に深く関わっています。『殺人の追憶』にはまった人は必見です。
|
|
◆スタッフ◆ |
|
監督/脚本 |
|
アルベルト・ロドリゲス
Alberto Rodriguez |
脚本 |
ラファエル・コボス
Rafael Cobos |
撮影 |
アレックス・カタラン
Alex Catalan |
編集 |
ホセ・M・G・モヤーノ
Jose M. G. Moyano |
音楽 |
フリオ・デ・ラ・ロサ
Julio de la Rosa |
|
◆キャスト◆ |
|
フアン |
|
ハビエル・グティエレス
Javier Gutierrez |
ペドロ |
ラウル・アレバロ
Raul Arevalo |
ロドリゴ |
アントニオ・デ・ラ・トレ
Antonio de la Torre |
ロシオ |
ネレア・バロス
Nerea Barros |
ヘスス |
サルバ・レイナ
Salva Reina |
キーニ |
ヘスス・カストロ
Jesus Castro |
ジャーナリスト |
マノロ・ソロ
Manolo Solo |
アンドラーデ |
フアン・カルロス・ビジャヌエバ
Juan Carlos Villanueva |
マリーナ |
アナ・トメノ
Ana Tomeno |
|
(配給:クロックワークス) |
|
|
|