[ストーリー] とある5月、ソウル市内の市場のなかを必死に逃げ惑う女子高生と彼女を追う屈強な男たちがいた。彼女の名はミンジュ。ミンジュは次第に追いつめられ、そして路地の片隅で顔にテープを巻かれ、叫ぶ間もなく無惨に殺された。新聞の小さな記事にも載らず、その事件は誰にも知られることもなく闇から闇に葬りさられた。
しかし、事件から1年たった頃、平穏を装うこの街のなかで、ミンジュの死の真相を執拗に追いかける謎の集団が、暗闇の中で不気味に動き始める。ミンジュ殺害に関わったのは7人の男たち。謎の集団は、そのうちの一人を誘拐して、拷問を加え「去年の5月9日を覚えているか、その火何をした――」と執拗に問いただす。恐怖と自責の念に襲われた容疑者は、全面的に自白して許しを請うのだった。謎の集団は変幻自在に変装して一人、また一人と誘拐して、自白を強要していく。[プレス参照]
ドキュメンタリー『アリラン』(11)以降、『嘆きのピエタ』(12)、『メビウス』(13)と再び作品を量産するようになったキム・ギドク監督の新作です。
「ニューズウィーク日本版」の筆者コラム「映画の境界線」で本作を取り上げました。記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。
● 女子高生殺人事件を発端に、韓国社会に内在する「軍事主義」を暴きだす|『殺されたミンジュ』
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