カナダのモントリオールを拠点に活動するヴァイオリニスト/作曲家サラ・ニューフェルド。彼女はアーケイド・ファイアのツアー・メンバーであり、インストゥルメンタル・グループ、ベル・オルケストル(Bell Orchestre)の設立メンバーであり、インディー・ロックバンド、ザ・ルーヤス(The Luyas)にも参加しています。
『ヒーロー・ブラザー/Hero Brother』(13)は、そんなニューフェルドのファースト・ソロ・アルバムです。3歳からヴァイオリンを始めた彼女は、若い頃からソロ・ヴァイオリンによる即興や作曲を行なっていましたが、2011年からそれを意識し、本腰を入れて取り組むようになったようです。
彼女は自分のソロ作品に影響を及ぼしている音楽家として、ベラ・バルトーク、スティーヴ・ライヒ、イヴァ・ビトーヴァ、アーサー・ラッセルの名前を挙げています。確かに、ライヒに通じるミニマルな要素、ビトーヴァやラッセルに通じるジャンルにとらわれない自由な表現を感じます。
プロデュースはベルリンを拠点に活動するピアニスト、ニルス・フラームで、このアルバムもベルリンでレコーディングされていますが、興味深いのはレコーディングが行なわれた環境です。その場所には、廃墟となったジオデシック・ドーム、地下駐車場、旧東ドイツのオーケストラ録音ホールなどが含まれています。そんなアプローチは、アンドリュー・バードの『エコーロケーションズ:キャニオン』(15)に始まる“エコーロケーション”シリーズに通じる魅力も感じられます。
アルバムに収められた11曲は、ほとんどヴァイオリン・ソロですが、ヴォイス、ハルモニウム、ピアノなどがアクセントになっています。レビューのテキストは準備中ですが、とりあえず基本的なことを書いてみました。 |
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◆Jacket◆ |
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◆Track listing◆ |
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01. |
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Tower |
02. |
Hero Brother |
03. |
Dirt |
04. |
You Are The Field |
05. |
Breathing Black Ground |
06. |
They Live On |
07. |
Wrong Thought |
08. |
Right Thought |
09. |
Sprinter Fire |
10. |
Forcelessness |
11. |
Below |
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◆Personnel◆ |
Sarah Neufeld - vilolin, voice, harmonium, piano; Producer - Nils Frahm |
(Constellation) |
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