[Introduction] 本作の主役は、荘厳な19世紀初頭のボザール様式の建築で知られる本館と92の分館からなる世界最大級の〈知の殿堂〉ニューヨーク公共図書館だ。ここは世界有数のコレクションを誇りながら“敷居の低さも”世界一と言えるほど、ニューヨーク市民の生活に密着した存在でもある。映画には、リチャード・ドーキンス博士、エルヴィス・コステロやパティ・スミスなど著名人も多数登場するが、カメラは図書館の内側の、観光客は決して立ち入れないSTAFF ONLYの舞台裏を見せていく。図書館の資料や活動に誇りと愛情をもって働く司書やボランティアたちの姿。舞台裏のハイライトとも言える何度も繰り返される幹部たちの会議−−公民協働のこの図書館がいかに予算を確保するのか。いかにしてデジタル革命に適応していくのか。ベストセラーをとるか、残すべき本をとるのか。紙の本か電子本か。ホームレスの問題にいかに向きあうのか。その丁々発止の意見のやりとりは、目が離せない。監督は2016年にアカデミー名誉賞を受賞したドキュメンタリーの巨匠、フレデリック・ワイズマン。(プレス参照)
ニューズウィーク日本版の筆者コラム「映画の境界線」で本作を取り上げています。その記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。
● アメリカ文明の小宇宙としての図書館|『ニューヨーク公共図書館 エクス・リブリス』 |
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◆スタッフ◆ |
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監督/製作/編集/録音 |
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フレデリック・ワイズマン
Frederick Wiseman |
撮影 |
ジョン・デイヴィー
John Davey
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製作総指揮 |
カレン・コニーチェク
Karen Konicek |
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◆キャスト◆ |
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タナハシ・コーツ
Ta-Nehisi Coates |
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エルヴィス・コステロ
Elvis Costello |
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パティ・スミス
Patti Smith |
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リチャード・ドーキンス
Richard Dawkins |
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(配給:ミモザフィルムズ、
ムヴィオラ) |
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