[ストーリー] 現代のロサンゼルス。学歴もコネもなく、仕事にあぶれたルー・ブルームは、ある日、事故現場を通りかかり、テレビ局に悲惨な映像を売って稼ぐ<ナイトクローラー>と呼ばれる報道スクープ専門の映像パパラッチの存在を知る。
さっそくビデオカメラを手に入れたルーは、警察無線を傍受しながら事件や事故の発生を待ち、猛スピードで車を走らせ、現場に駆けつける。良心の呵責など1秒たりとも感じない彼の過激な映像は高く売れるが、局の要求はさらにエスカレートしていく。そして、遂にルーは一線を越える――。[プレスより]
これまで脚本家として活動してきたダン・ギルロイの監督デビュー作です。もちろん脚本も手がけていますが、ナイトクローラーの世界と格差社会を絡めた構成が秀逸です。
主人公ルーを演じているのはジェイク・ギレンホール。『プリズナーズ』(13)や『複製された男』(13)に本作と刺激的な作品がつづいていますが、キレッキレの演技は必見です。ルーのアシスタントを演じるリズ・アーメッド(『グアンタナモ、僕達が見た真実』、『トリシュナ』)の演技も光ります。
レビューのテキストは準備中です。「宝島」2015年9月号のコラムで本作を取り上げていますので、まずはそちらをお読みください。さらに「ニューズウィーク日本版」の筆者コラム「映画の境界線」でも、マイク・デイヴィスの『要塞都市LA』や『ボウリング・フォー・コロンバイン』と結びつけて本作について書いています。お読みになりたい方は以下リンクからどうぞ。
●手段を選ばず悲惨な映像を売って稼ぐ、報道の怪物を生んだ社会
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