[Story] 2001年のベルリン、弁護士になったばかりのカスパー・ライネンは、ある殺人事件の国選弁護人に任命される。だが、被害者である経済界の大物実業家ハンス・マイヤーは、カスパーの少年時代の恩人だった。被告人ファブリツィオ・コリーニは動機について口を閉ざしつづけるが、カスパーが事件を調べるうちにおぞましい真実が明らかになり、法廷では戦後ドイツの脱ナチ化の落とし穴が浮き彫りにされていく。
[Introduction] デビュー作の短編小説『犯罪』がドイツで45万部を超える大ベストセラーとなり、世界32か国で翻訳され、クライスト賞(ドイツの文学賞)を受賞。当時日本でも本屋大賞「翻訳小説部門」第1位になるなど大反響を呼んだフェルディナント・フォン・シーラッハ。ドイツで屈指の刑事事件弁護士としても活躍し、自身で取り扱った事件をベースにした社会派ミステリーを多く執筆してきた彼の初長小説『コリーニ事件』。作中で語られた驚愕すべき“法律の落とし穴”がきっかけとなり、出版から数ヶ月後の2012年1月には、ドイツ連邦法務省が省内に調査委員会を設置した。文字通り“国家を揺るがした”小説、待望の映画化!
主人公ライネンには『ピエロがお前を嘲笑う』のエリアス・ムバレク。被告人コリーニにはジャンゴでお馴染みの名優フランコ・ネロ。監督は『クラバート 闇の魔法学校』(08)で数々のドイツ国内映画賞を受賞したマルコ・クロイツパイントナー。[プレスより]
ニューズウィーク日本版の筆者コラムで本作を取り上げています。その記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。
● 世代間の溝、ドイツの「過去の克服」が掘り下げられる『コリーニ事件』
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