『Flat Planet』は、卓越したテクニックとジャンルを越えたユニークな感性で異彩を放つギタリスト、ファリード・ハークが作った新ユニットのファースト・アルバムだ。
これまでのファリード・ハーク・グループのサウンドについては、超絶技巧が先に立ったり、かつてのフュージョンが脳裏をよぎるようなギミックが少し気になったりしていた。この新ユニットのサウンドは、曲の構成がより緻密になり、アンサンブルやインプロヴィゼーションへのこだわりに、ジャズの重みを感じる。
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楽器の編成にも大きな違いがある。タブラ、ドーラク、カンジーラ、シタール、インド・ヴァイオリンなどインド音楽の楽器が大幅に補強され、ワールド・ミュージックとしても独自のグルーブを生み出している。
さらに、“フラット・プラネット”というアルバム・タイトルと、“フラット・アース・アンサンブル”というユニット名にも非常に興味をそそられる。ファリード・ハークは、トーマス・フリードマンの『フラット化する世界[増補改訂版]』をどこかで意識していたのではないだろうか。
『フラット化する世界』は、コロンブスの航海のエピソードから始まる。スペインに戻ったコロンブスは国王と女王に地球は丸いと報告した。これに対して、アメリカからインドのバンガロールを訪れた著者トーマス・フリードマンは、地球は平らだという認識を持った。
◆Jacket◆
◆Track Listing◆
Disc 01
01.
Big Bhangra
02.
The Chant
03.
Uneven Mantra
04.
Blu Hindoo
05.
Bengali Bud
06.
Fur Peace
07.
The Hanger
08.
32 Taxis
09.
The Four Corners Suite-North
10.
The Four Corners Suite-South
11.
The Four Corners Suite-West
Disc 02
01.
The Four Corners Suite-East
02.
Kala's Ragas
◆Personnel◆
Fareed Haque - jazz guitar, classical guitar, Hammond B3 organ, guistar, 6- and 12-string double-neck guitar, flutes, bells, percussion, silly vocals, producer; David Hartsman - alto sax, flute; Willerm Delisfort - keyboards, piano; Alex Austin and John Paul - bass; Subrata Bhattacharya - tabla; Jim Feist - tabla, vocals; Salar Nader - naal, tabla, dholak, kanjira; Indrajit Banerjee - sitar; Ganesh Kumar - kanjira, vocals; Elihu Scott Haque - djembe, voice; Rob Clearfield - piano, harmonica, electric piano, Hammond B3 organ; Corey Healey, Jason Smart - drums; Kalyan Pathak - sticked percussion on track 2; Kala Ramnath - Hindustani violin on track 2
(Owl Studios)