それから、これはポールと何の関係もないことだが、ジェノサイドに関わりのあるアルバムにも触れておきたい。現代のジャズ界を代表するベーシストのウィリアム・パーカーが2007年にリリースした『Corn Meal Dance』。このアルバムの2曲目に収められた<Tutsi Orphans(ツチ族の孤児)>では、ジェノサイドの悲劇が取り上げられている。パーカーのRaining On The Moon名義のアルバムにはヴォーカルが入り、パーカー自身が詞も書いているが、この曲に込められた深い哀しみには心を揺さぶられる。