パリ生まれ。子供時代をアフリカの数ヶ国で過ごす。71年にイデックを卒業後、73年から精力的に短編を監督する。74年からD・マカヴェイエフ、R・アンリコ、J・リヴェットのもとで始めはプロダクション・アシスタント、次にセカンド・アシスタント・ディレクター、そして助監督を経験し、86年にジム・ジャームッシュの『ダウン・バイ・ロー』、87年にヴィム・ヴェンダースの『ベルリン天使の詩』の助監督を務める。88年、ヴェンダースのプロデュースで自伝的要素の強い長編処女作『ショコラ』を完成させる。91年の『KEEP IT FOR YOURSELF』はオムニバス映画『フィガロ・ストーリー』の中の1編でジョン・ルーリーの音楽をバックにニューヨークの街と異邦人の姿が活き活きと描かれている。ヴェンダース、ジャームッシュの流れを受け継ぎながらも、ドゥニ・タッチといえる独特の映像世界を作り上げ、97年に日本で公開された『パリ、18区、夜。』(94)では、日本でも熱烈なファンを獲得した。つづく『ネネットとボニ』(96)ではロカルノ映画祭のグランプリをはじめとする三冠を受賞。日本では未公開ながら海外で最高の評価を得ている“BEAU TRAVAIL”に続き、大作『ガーゴイル』を監督し、世界に衝撃を与えた。次回作は、“VENDREDI SOIR”、“TEN MINUTES OLDER”である。
(『ガーゴイル』プレスより引用)>