カテルはフランス人の両親の元、1980年に父親の赴任先であるコートジボワールで生まれた。その後パリに戻り、フェネロン高校で映画研究を学び、パリ第8大学では哲学を修め、映画の修士号を取得した。2004年にセバスチャン・バリーとともにブレィヴ・ヨーロッパ中編映画祭を創設し、3回目までの運営に関与した。2005年に初の短編映画“A bras le Corps”がカンヌ国際映画祭監督週間に出品され、二年後の2007年のセザール賞で短編賞候補となった。2005年から3本の短編映画を監督した後、2010年に『聖少女アンナ』で長編デビュー。この作品が再びカンヌ映画祭監督週間に選ばれ、同年のジャン・ヴィゴ賞を受賞するに至った。
2013年にはフランス映画祭2014でも上映された『スザンヌ』を発表。『スザンヌ』もカンヌ国際映画祭に於いて国際批評家週間のオープニング作品に選ばれている。興行的にも成功した本作は、セザール賞5部門にノミネートされ、妹役のアデル・エネルが最優秀助演女優賞を獲得した。さらにイギリス、ドイツ、オーストラリア、アメリカ合衆国などの国々でも劇場公開され、一気にカテルの認知度は国際的になっていった。
長編3作目となる本作『あさがくるまえに』は、ヴェネツィア国際映画祭オリゾンティ部門とトロント映画祭(プラットフォーム部門)に招待され、2016年11月2日フランスでの公開を皮切りに、アメリカ、イギリスなど、全世界30カ国以上での上映が決定している。