ガザの美容室
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2015年/パレスチナ=フランス=カタール/アラビア語/カラー/84分/スコープサイズ/5.1ch/DCP
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(初出:「ニューズウィーク日本版」映画の境界線2018年6月22日更新)

 

 

パレスチナ自治区ガザの美容室で
戦闘に巻き込まれた女性たちの恐怖と抵抗

 

[Introduction] パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。離婚調停中の主婦、ヒジャブを被った信心深い女性、結婚を控えた若い娘、出産間近の妊婦。皆それぞれ四方山話に興じ、午後の時間を過ごしていた。しかし通りの向こうで銃が発砲され、美容室は戦火の中に取り残される――。

 第68回カンヌ国際映画祭批評家週間に出品され話題を呼んだ本作は、ガザで生まれ育った双子の監督タルザン&アラブ・ナサールによる初の長編で、戦争状態という日常を生きる女性たちをワンシチュエーションで描き、戦闘に巻き込まれ、監禁状態となった人々の恐怖を追体験する衝撃作である。(プレス参照)

[Story] パレスチナ自治区、ガザ。クリスティンが経営する美容室は、女性客でにぎわっている。

 店主のクリスティンは、ロシアからの移民。美容室のアシスタントのウィダトは、恋人で、マフィアの一員アハマドとの関係に悩んでいる。亭主の浮気が原因で離婚調停のエフィティカールは、弁護士との逢瀬に向けて支度中。戦争で負傷した兵士を夫に持つサフィアは、夫に処方された薬物を常用する中毒者だ。敬虔なムスリムであるゼイナブは、これまでに一度も髪を切ったことがなく、女だけの美容室の中でも決してヒジャブを取ることはない。結婚式を今夜に控えたサルマ、臨月の妊婦ファティマ、ひどい喘息を患っているワファ、離婚経験のあるソーサン…それぞれの事情をもつ、個性豊かな女性たち。

 戦火の中で唯一の女だけの憩いの場で四方山話に興じていると、通りの向こうで銃声が響き、美容室は殺りくと破壊の炎の中に取り残された…。

 ニューズウィーク日本版の筆者コラム「映画の境界線」で本作を取り上げています。その記事をお読みになりたい方は以下のリンクからどうぞ。

パレスチナ自治区ガザの美容室で、戦闘に巻き込まれた女性たちの恐怖と抵抗|『ガザの美容室』


◆スタッフ◆
 
監督/脚本   タルザン&アラブ・ナサール
Tarzan & Arab Nasser
撮影 エリック・デヴィン
Eric Devin
編集 ソフィー・レンヌ、アイアス・サルマン
Sophie Reine, Eyas Salman
音楽 ベンジャミン・グロスピロン
Benjamin Grospiron
 
◆キャスト◆
 
エフィティカール   ヒアム・アッバス
Hiam Abbass
クリスティン ヴィクトリア・バリツカ
Victoria Balitska
ウィダド マイサ・アブドゥ・エルハディ
Maisa Abd Elhadi
サフィア マナル・アワド
Manal Awad
ゼイナブ ミルナ・サカラ
Mirna Sakhla
サルマ ダイナ・シバー
Dina Shuhaiber
ワファ レーム・タルハミ
Reem Talhami
ファティマ サミラ・アシール
Sameera Asir
-
(配給:アップリンク)
 

 

 

(upload:2021/12/25)
 
 
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