◆目次◆ |
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プロローグ |
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第1部 |
単なる大型哺乳類の一種 |
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第1章 |
3種のチンパンジーの物語 |
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現代の創世記/ヒトと類人猿の系統関係/分子時計――系統を探る新しい手法/DNAからみたヒトの進化/チンパンジーはヒトだった!/ヒトとチンパンジーの微妙な相違/チンパンジーの「人権」問題――医学実験は許されるか? |
第2章 |
大躍進 |
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突如として出現した人間性/猿人から原人、そしてホモ・サピエンスへ/原人は偉大な狩人だったのか?/ネアンデルタール人の粗末な生活/中石器時代のアフリカ人――大躍進前後/クロマニヨン人の成功と世界の征服/クロマニヨン人とネアンデルタール人の出会いの謎/話し言葉――大躍進の引金/文化的進化のスピード |
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第2部 |
奇妙なライフサイクルを持った動物 |
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第3章 |
ヒトの性行動の進化 |
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性の謎を科学する/家族の起源/からだの大きさの性差と社会組織/精巣とペニス――生殖器のつくりとはたらき/隠された排卵と隠れたセックス/過去の要因・現在の要因 |
第4章 |
浮気の科学 |
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米国の赤ん坊の1割は浮気の産物?/婚外のセックス/鳥の浮気/姦通法と父性の確認 |
第5章 |
どうやってセックスの相手を見つけるか? |
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乱婚から選り好みへ/結婚相手の条件/異性の親――セックス相手のサーチイメージ/「丸ぽちゃ赤毛理論」/サーチイメージは遺伝か学習か?/近親相姦のタブー |
第6章 |
性淘汰と人種の起源 |
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人種の多様性/肌の色は自然淘汰の産物か?/自然淘汰説の限界/性淘汰と人種の形成/ファッションと好み |
第7章 |
なぜ年をとって死ぬのか? |
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長寿と死と閉経/究極的説明と直接的説明/生物学的な修理の機構/最適化――進化的な差し引き勘定/なぜウルトラママが出現しなかったのか?/閉経の進化的意義/不老長寿の幻想 |
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第3部 |
特別の人間らしさ |
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第8章 |
ヒトの言語への橋渡し |
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言語の起源を探る道/ベルベット・モンキーの「ことば」/「うわっ、ヒョウだ!」/ヒトと動物の隔たり/ヒトの言語の特徴/言語のミッシング・リンク/クレオール/混沌から生まれた言語/ピジンからクレオールへ/生得的なクレオール文法/うなり声からシェイクスピアまでの道のり |
第9章 |
芸術の起源 |
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絵を描くゾウ/芸術とは何か?/小屋を飾る鳥の配偶者選び/芸術の役割/ゆとりと芸術 |
第10章 |
農業がもたらした明と暗 |
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農業革命/農耕や牧畜をするアリ/狩猟採集民のゆとりある暮らし/農業のツケ――栄養失調、飢饉、伝染病/階級差別の出現/人口抑制か食料増産か/農業の福音のゆくえ |
第11章 |
なぜタバコを喫い、酒を飲み、危険な薬物を使うのか? |
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薬物濫用のパラドクス/タバコ広告とマッチョの関係/ハンディキャップ理論/カンフーの名人は石油が飲める?/マヤの儀式の摩訶不思議/非生産的信号の進化 |
第12章 |
星は幾千あれど我らは独りぼっち |
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ETはいずこに/「緑の岸辺」方程式/キツツキの奇跡――収斂進化の可能性/幸運なるかな人類 |
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第4部 |
世界の征服者 |
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第13章 |
最後の初対面 |
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「大峡谷」の5万人――20世紀の石器時代人/ニューギニア探検史/唯我独尊――不可侵的メンタリティの伝統/消えゆく文化的多様性/それは生存の代償か? |
第14章 |
たまたま征服者になった人々 |
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文明の発達速度/家畜化成功の条件/野生ムギとブタモロコシ/生物地理の不運と恵み/地理学の復権 |
第15章 |
ホース(馬)、ヒッタイト語、そしてヒストリー |
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印欧語族はなぜ繁栄したのか?/言語の拡散と置換/PIE語――失われた母言語/ヒッタイト語と線文字B/PIE語の故郷/世界制覇への鍵/PIE人はロシアのステップの民だったのか?/馬が世界を変えた |
第16章 |
「クロ」と「シロ」とで...... |
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ジェノサイド――誤解から理解へ/タスマニア人撲滅史/ジェノサイドとは何か?/殺害の動機/動物界の殺し合い/近代文明の病理か?/殺人の合理化/第三者への影響/無関心を超えて/ジェノサイドと人類の未来 |
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第5部 |
一夜にしてふいになる進歩 |
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第17章 |
黄金時代の幻想 |
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黄金時代伝説/マオリ人による種の絶滅/ヘンダーソン島の秘密/エレファントバードの悲劇/大陸における生物学的大虐殺/イースター島の巨大石石像の謎/廃墟と化したプエブロ/中東・地中海文明の環境破壊/過去の環境問題から何を学ぶか |
第18章 |
新世界での電撃作戦と感謝の祈り |
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インディアンの感謝祭/クロヴィス人の電撃作戦/「電撃作戦」説の検証/マンモスの射止め方 |
第19章 |
第二の雲 |
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核と環境――人類が直面する二大問題/ひっそりと滅んでいく生物たち/先史時代における絶滅/将来の絶滅の予測/なぜ絶滅の危機が問題なのか |
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エピローグ 何も学ばれることなく、すべては忘れられるのか? |
謝辞 |
訳者あとがき |
文献紹介 |
索引 |
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