ワン・ラゴス・ナイト(原題)
One Lagos Night


2021年/ナイジェリア/英語/カラー/104分
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(初出:)

 

 

素人の泥棒二人組と武装強盗団が
鉢合わせしてしまうクライムコメディ

 

[Introduction] 『ライト・イン・ザ・ダーク(原題)/Light in the Dark』(20)で長編デビューを果たしたエケネ・ソム・メクウンイェ監督の長編第2作。借金を抱え、ラゴスのスラムでにっちもさっちも行かなくなったエヒズが、ルームメイトのタヨとともに大金を保管している女性の屋敷に泥棒に入るが、そこで武装強盗団と鉢合わせし、混乱に陥っていくクライムコメディ。大卒失業中のエヒズを、『Confusion Na Wa』(13)、『オガ・ボラジ(原題)/Oga Bolaji』(18)のイッポンウォサ・ゴールド、警備員として働くルームメイトのタヨを『ハクンデ(原題)/Hakkunde』(17)、『スワロー:闇にのまれて』(21)のフランク・ドンガ、彼らが泥棒に入る屋敷の女主人アニタをジェノヴェヴァ・ウメ、家政婦ウロマを『スワロー:闇にのまれて』のエニオラ・バドムス、武装強盗団のリーダー、レディアントを『ハクンデ(原題)/Hakkunde』のアリ・ヌフが演じる。

▼ 『ワン・ラゴス・ナイト(原題)』予告

▼ 『ワン・ラゴス・ナイト(原題)』、エケネ・ソム・メクウンイェ監督とふたりのキャスト、イッポンウォサ・ゴールドとジェノヴェヴァ・ウメのインタビュー。

[Story] ラゴスのスラムに暮らす失業中のエヒズは、運に見放されている。多額の借金があり、恋人のアダに捨てられ、大家から立ち退きを迫られ、母親が入院したという報せまで届く。そんなとき彼は、追われる強盗が近くの物陰になにかを隠して、逃げ去るのを目撃する。物陰に残されていたのは銃だった。

 それを持ち帰ったエヒズは、警備員として働くルームメイトのタヨが、政治家のために資金洗浄を請け負い大金を保管している女アニタの話をしていたのを思い出す。そこでエヒズとタヨは、アニタが旅行で家を空けている晩に金を奪う計画を立てる。ところが、いざ押し入ってみると、予定が変わったのか、そこにはアニタとメイドのウロマがいたばかりか、同じように大金目当てに押し入ってきた武装強盗団と鉢合わせし、深夜の屋敷は混乱に陥っていく。


◆スタッフ◆
 
監督   エケネ・ソム・メクウンイェ
Ekene Som Mekwunye
脚本 チゴジルム・ンワネグボ
Chigozirim Nwanegbo
撮影/編集 Muhammad Atta Ahmed
編集 Pascal Dakwoji
音楽 Michael Truth Ogunlade
 
◆キャスト◆
 
タヨ   フランク・ドンガ
Frank Donga
エヒズ イッポンウォサ・ゴールド
Ikponmwosa Gold
ウロマ エニオラ・バドムス
Eniola Badmus
アニタ ジェノヴェヴァ・ウメ
Genoveva Umeh
レディアント アリ・ヌフ
Ali Nuhu
スコーピオン オグボロー
Ogbolor
ビソイェ リンダ・アダ・ドジ
Lynda Ada Dozie
-
(配給:Netflix)
 

 エヒズとタヨの掛け合いとか、タヨがメイドのウロマと親密になっていくとか、ふたりが鉢合わせする強盗団も武装はしているものの、烏合の衆でマヌケだったりと、スリラーよりもコメディの要素が強い。前半に登場するタヨの従姉妹の存在が、終盤の意外な展開の伏線になっている。

 

(upload:2022/01/10)
 
 
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